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また、コンテナターミナルから遠い場所(内陸)に設置されたコンテナ取扱い施設はICD (Inland Container Depot)と呼ばれている。更に、コンテナターミナルの補助的な施設としては近接地(外部)に空コンテナを保管する施設としてVan Poolと呼ばれる小規模なコンテナヤードを運営している場合がある。

 

B. コンテナターミナルの立地条件

 

B-1. 海側からコンテナターミナルヘのアクセス

コンテナターミナルヘの海側のアクセスは最も重要である。

航路状況、可航水深、気象・海象条件、その他船舶航行に影響を与える諸条件。

 

B-2. 背後地からのアクセス

背後地は陸域のみならず、河川、空港、沿岸航路等も含まれ、例えばRotterdam港からは、主要河川であるライン川、メイン川及びドウナ川等を利用して内陸部のの河川港へコンテナを始め石油製品、工業製品及び一般貨物を輸送している。

 

B-3. 将来の拡張性

コンテナターミナルは将来の需要増加に伴う用地の拡張余地を確保しておく事が重要である。例えば台湾Keelung港の場合コンテナ貨物の増加に対応する為に港湾地域を確保する事が困難で有った為、台湾南部のKaohsiung港を集中的に開発された経緯がある。

 

B-4. 周辺地域への環境配慮

コンテナターミナルは、昼・夜を問わず年中大量の輸出/輸入貨物を扱う物流基地でありコンテナターミナル周辺の自然・社会経済環境に及ぼす影響に関し充分な配慮を施す必要がある。

 

C. 港湾施設空間の確保

 

C-1. 岸壁とエプロン

船と岸壁間の荷役は、岸壁とエプロンを使用して行われる。この作業を行う所要スペースは着岸する船舶の長さによって決まる。

 

C-2. コンテナヤード内のコンテナ積み上げ方式

コンテナヤード内で何段コンテナを積み上げるかは、コンテナヤードで使用する荷役機材とオペレーション形態により異なる、オン・シャシーシステムを採用する場合には、コンテナは多段積みする事は不可能である。一方トランスファークレーン方式を採用すれば、通常2段〜4段積みが可能であり、限られたヤードスペースの中で、多数のコンテナを蔵置する事が可能である。

 

C-3. CFS (Container Freight Station)

CFSの規模は前述の通り、LCL貨物の量によって決まる。また、CFSをコンテナターミナルの外に設置する場合には、基本的にはコンテナターミナル内に設置する事は不要である。

 

 

 

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