通常総会
竹内良夫会長挨拶
本日は、ご多用中のところ、平成12年度総会にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。
本日は、運輸省から東澤総務審議官、国際業務第二課、尾沢課長、池田総括補佐官、矢島国際協力調整官及び河合担当官のご出席をいただいております。
平成11年度の事業につきましては、運輸省ご当局と会員各位のご協力を始め関係団体のご支援のお陰をもちまして、当初計画に従いまして順調に行われたところでございます、11年度は、国際協力事業団からの要請を受けて、円借款事業の詳細設計に対する技術評価審査を実施しましたが、さらにこの1月からは国際協力銀行との契約に基づきまして、円借款事業に関わりますコンサルタント選定のための入札図書作成の支援調査を実施するなど、協会の活動範囲も少しづつではありますが、広がりを見せ始めているところであります。
我が国のODA政策も厳しい財政事情のもと、より顔の見える援助をという国民の声が強まる一方、国外からは技術協力分野のアンタイド化の動きも強まってきており、そのような背景の中で、政策の中身も、少しづつ重点が変わりつつあります。
運輸省におかれましても、このような状況を踏まえ、21世紀における運輸政策の一環として国際協力の今後の方向について検討作業が進められていると聞いております。
我が国は、他の援助国や国際援助機関と比較しましても、運輸分野においては、卓越した技術と、豊富な経験を有しております。これらの技術力、経験等を十分に生かした国際協力を今後も力強く進めていく必要があろうかと思います。ただ途上国におきましては、経済開発が相当程度進んだ国がある一方、経済開発の入り口にやっとたどりついた国、さらには重債務国のように、国の運営そのものから立て直して行かなければならない国など様々な状況であります。このため、途上国のこのような実状を踏まえつつ、それぞれの国情に応じた運輸分野の協力を進めて行く必要があるかと思います。
協会といたしましても、途上国の実状に応じた様々な協力に対する支援活動ができますよう各種事業活動を通じて会員各位と協力してやっていく必要があると思いますのでよろしくお願い申し上げます。
東澤総務審議官挨拶
只今、ご紹介にあずかりました総務審議官の東澤でございます。本日の総会開催にあたりまして、一言ご挨拶を申し上げます。
昨今の厳しい財政難の中、ODA(政府開発援助)予算も厳しい状況でございますので、ODAの効果的、効率的な実施が求められております。このため、昨年8月には我が国ODAの基本的考え方、あるいは重点課題等を示しましたODA中期政策が策定されました。また、現在、主要援助対象国につきまして、我が国のODAの供与方針となる国別援助計画を関係各省庁連携の下、順次策定しているところでございます。更に、個別の円借款の供与につきましても、専門省庁の知見あるいはノウハウをより反映していく方針が昨年11月に閣議決定されております。これは新しい方針でございます。
運輸省といたしましては、政府調査団への参加などを通じまして、積極的に対応して参りたいと考えてございます。
運輸省は、効果的・効率的なプロジェクトの形成等には、本協会及び会員の皆様の有する専門的な情報あるいは能力等々が大変重要であると考えており、また、運輸分野でのこれまでの国際協力が着々と成果をあげておりますのも皆様方のご努力の賜物と深く感謝しているところでございます。
運輸省といたしましても、自ら先頭に立ちまして北京―上海高速鉄道等多数のプロジェクト形成に努めていく所存でございますので、皆様方のより一層のご協力ご活躍をお願いしたいところでございます。
最後に、本協会及び会員の皆様の益々のご発展を祈念いたしまして、私の挨拶とさせて頂きます。本日は大変ありがとうございました。