・第1段階―アトコンゴからヴィア エクスプレサまで
最初の設計を変更してベナヴィデス通りを通り、ヴィア エクスプレサ高速道路まで延長する。この高速道路は中央部分の地上に電車を走らせるように設計されており、市中心部への建設がより経済的になる。この部分は延長4.7kmで、2カ所の短いトンネルがある。ひとつはロスカビトス ロータリーの下で地下にもぐり、地下鉄としてベナヴィデス通りを横切るもの、もうひとつはヴィアエクスプレサ高速道路のベナヴィデス駅に至るためにカーブするトンネルである。市中心部に行くにはここから都市バスシステムに乗り換える。トンネルを使うかカット&カバー方式を使うかについては、調査検討が行われているところである。
・第二段階―ベナヴィデス駅からグラウ広場まで
この段階でヴィラ エルサルバドルから市中心部までの運行路線全体が完了する。現在バスが使っている中央レーンを利用して、地上式の鉄道を建設することで可能であると考えられる。グラウ広場に至るには短いトンネルが必要であるが、将来これは文化財的な建造物に影響を与えることなく旧市街地を通過する地下鉄部分への入り口となる。
・第三段階―グラウ広場から北駅(カラバイリョ)まで
1号線の全線開通を目指す段階である。歴史的建造物に影響をあたえないように旧市街地を通過し、サンマルティン広場やマイヨール広場の地下を通る。その後路線はリマック川を横切り、トンネルのままカケタ通り、テゥパクアマル通りへと続く。この通りは幅が広いので地上に電車を走らせることができる。路線の終点はもう一つの車両整備場である。修理工場や制御室など、すでに南の整備場にある施設は必要ないので、この整備上は南端にある整備場ほど大きくない。
第一段階が約3億ドルと非常にコストが高いため、AATEおよび1998年からの地下鉄網補完調査では、商業的運用を開始し利用者にアピールするため、既存施設の補完策としていくつかのバス路線を計画している。都市バス路線図に示したとおり、既存のアトコンゴ駅とホルヘチャヴェス駅から出る3路線があり、これが二つのシステムの間の迅速・安全な乗り換えに必要な機能を持っている。これらのバスは民営であるが、ヴィラ エルサルバドルから歴史的市街地までは1枚の切符で行くことができる。この3路線は次の通りを走っている。
・トーマスマルサノ通り〜アヴィアシオン通り〜グラウ通り
・トーマスアルサノ通り〜ベナヴィデス〜ヴィア エクスプレサ
・エヴィタミエント高速道路
今ひとつの代替策としては、共通の1路線を使う方法である。すなわち、アヴィアシオン通りのあと、グラウ通り、サンファン デ ルリハンチョからアイオン通り〜リヴァアグエロ通りとプロセレス デ インデペンデンシア通りを通る。リマック地区へ向かうもう一つの路線は、グラウ通り〜ウィルソン通りとタクナ通りを通って旧市街地を回る。さらにもう一つのメトロバス路線があり、ニコラス アリオラ通りとセントラル ハイウェイを通って、サンタアニタのメトロポリタン市場に至る。
将来のネットワークには5路線が含まれ、2040年までにネットワークとしての運用が期待されている。