3.1.1 第1次基本レイアウトは2本の独立したトンネルを想定
2本のトンネルともゴーハル イル カーイド通りの下を平行に走り、イル アズハル イマム ビルで分岐する。トンネル(T2)はイル アズハル通りの下を南に向かう。トンネルはアタバ広場までこの通りに沿って掘られ、広場には両方のトンネルのためのTBMの出口と換気設備を設置する。インターチェンジはオペラビルの南に設けられ、広場の道路網と接続することになっていた。しかし周辺環境との適合性が検討された結果、以下の3つの主な理由から新しいレイアウトが必要となった。
・高架道路の基礎杭による障害
・モスク通りに新しく埋設された下水主管による障害
・交通量の多い通りの真ん中に排気シャフトを出す難しさ
3.1.2 第2次基本レイアウトは2本のほぼ平行なトンネルを想定
前述した障害を避けるために、北トンネルの終わりを南へ、南トンネルを北へ動かすことが決定された。レイアウトの基本はほぼ平行な2本のトンネルであるが、1940年建造のイル アズハル ビルの地域では基礎についての情報が得られないため例外となっている。この観点から、ほとんどの取り扱いに注意が必要な構造物の基礎の種類について系統的な調査が始まり、イル アズハル ビルも調査された。同時に次のような調査も行われた。
・地質調査ボーリング
・市街の自動車やバスが出す排気ガスの調査に基づき、プロジェクトに選定すべき換気装置のタイプの算出
3.1.3. 第3次基本レイアウト
イル アズハル ビルの基礎がわかった上で、2本のトンネルを全線に渡って平行に設計し直した。路線はゴーハル イル カーイド通りのTBMの入り口からザンカロウニ換気ステーションの中心まで、長い直線を描く。トンネルから地上までの通路も計画された。
3.1.4 第4次基本レイアウト
中央換気ステーションの位置はこれ以上動かせないため換気全体を再考することになり、イル アズハル通りとポートサイド通りの交差点にステーションを設けることにした。しかし、カイロ交通局がポートサイド交差点の交通を遮断することを認めなかったため、この提案は承認されなかった。この交差点はほぼ四六時中渋滞しているからである。