道路輸送が主に輸送活動を分担しているため、海運への助成及び船員の人材育成等が図られれば、貨物輸送の陸路から海路への移行は、沿岸輸送産業の将来的成長への大きなチャンスを有している。従って、本章の次節では道路輸送に焦点を当て、沿岸輸送産業の将来的成長の機会がどこにあるかにつき、より明確な考察を行う。
3.2 道路輸送分野
3.2.1 道路輸送
タイの国内貨物輸送における道路輸送の優位状態は、車両登録に関する統計に反映されている。1989年から1998年間のタイにおけるトラック登録数は、1989年の30万台未満から1997年の60万台超へと100%以上の割合で増加している。アジア経済危機により急速な成長は止まったが(図3.2.1-1参照)、これは一時的な現象にすぎないようである。
13 同データは積載メートルトンで表されている。貨物輸送の手段比率を測定するためによく使用されるトン・キロメートルの代替基準では、道路輸送の平均運搬距離は通常他の手段よりも短いため、道路輸送の比率が低くなる。