前述のごとく、は未発効であるが、世界中のディーゼルエンジンメーカーは附属書VIの基準に合格していることを示す証書を得ておく必要にせまられている。附属書VIの規制対象は、2000年1月1日以降に建造される新造船の新エンジン及び2000年1月1日以降に主要な改造を行うエンジンとされ、これらのエンジンについてはあくまで任意(Voluntary Early Compliance)ベースではあるものの、発効前証書(Pre-certification)を所得できることになっており、EPAもこれの取得を勧めている。
この発効前証書は、附属書VIの発効後3年(最大)あるいは最初の予定されたドライドック時まで有効で、その時点で正式な証書(IAPP)に切り替えられる。
検査については、検査の回数を減らすためエンジンは種類別に分けられ、各種類を代表するエンジンの検査でその種類の全エンジンの検査が代行される。
検査の種類は、下記4種類に分類される。
* 認証前検査-テストベッド上でNOx排出基準に合格していることを確認する。合格した場合IAPPが与えられる。
* 初期検査-エンジンを船体に据え付けた後引き渡し前に行われる船上テストで、認証前検査で合格したエンジンが船舶に据え付けられた後もNOx排出基準に合格しているかの確認テスト。一般に、改造エンジン及び改造して出力を10%以上アップしたエンジンも検査対象となる。
* 定期検査及び中間検査-IAPP証書の有効期間中においてNOx排出基準を満たしているかどうかの確認検査であり、1回あるいはそれ以上の検査が必要である。