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そこで本調査では、かかる状況を踏まえ、アジア市場における我が国舶用機器の有利な立場(アフターサービス網、船主へのブランド名の浸透等)を利用しつつ、市場の防衛、新規需要の喚起を図るため、オーストラリア製アルミ高速船に我が国舶用機器を組み合わせたローコスト、ローメンテナンス旅客船(フェリーを含む:以下「アセアンフェリー」という。)の導入の可能性について、オーストラリアのアルミ高速船造船事業者と我が国の舶用機器メーカーとの協力を得ながら、取りまとめを行うこととした。

なお、本プロジェクトは、2段階にわけて実施し、1999年に第1フェーズ、2000年に第2フェーズを行った。

 

1.2 プロジェクト第1フェーズの実施

本プロジェクトの第1フェーズとして、1999年には日本側の協力企業としてエンジンメーカーA社、オーストラリア側の協力造船所としてパースのB造船所を選定し、旅客船の販売促進及びフィリピン、マレーシア、ブルネイ、シンガポールでの市場調査を行った。

両社を選定後、次の段階として、両社の製品のマッチング、設計上の摺り合わせ、受注の仕方(ケーススタディーの取り上げ方を含む)、両社の責任分担等について作業を進めて行った。

プロジェクトがスタートした後、A社、B造船所が相互に連絡を取りながら、アセアンフェリーの市場調査を開始した。その結果として、数多くの案件をマーケットから抽出することができたが、具体的なケーススタディーから成約に至るまでの案件はなかった。

 

 

 

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