1.3 第10次5カ年計画
中国共産党第15期中央委員会第5回全体会議(2000年10月9日〜11日)
「中共中央の国民経済と社会発展の第10次5カ年計画(2001〜2005年)計画に関する建議」を計画の指導方針として作成・公表(別紙)
今後、国家発展計画委員会で最終案を策定し、3月の全国人民大会で承認の予定
主な内容
1) 「富強」「民主」「文明」の社会主義国家の実現が重点戦略
2) 内需主導による高速度発展をテコにして、WTO加盟や一層の市場経済化進展のために必要な国内経済構造調整を推進し、2010年までの10年間でGDP規模を2倍にする。(年率7%程度の成長が必要)
3) 産業構造調整では私営・個人企業とハイテク型中小企業の振興を重視するとともに、農業の構造調整の推進、情報通信産業及びサービス業の比率を顕著に高める。
4) 西部大開発の実施(99年6月に江沢民が西安を訪れ「西部開発を推進せよ」と発言したことに始まるもので、背景には東部沿海地域との格差是正を図ることで少数民族が多く居住する西部地域の社会的安定と辺境防衛を目指すと同時に、西部の経済発展を通じて潜在的需要を掘り起こすことにより、WTO加盟後も持続的発展を図りたいとの考えがある。)
5) 道路、鉄道、空港、都市建設等のインフラ整備、「西気東輸(西部の天然ガスを東部に送る)」、「南水北調(揚子江の水を北方へ供給する)」、「西電東送(西部の電力を東部に送る)」、「退耕還林還草(黄河流域、揚子江流域を中心に生態環境保護のため耕地を森林・草原に戻す)」等のプロジェクトを実施。