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はじめに

 

欧州には2ストロークディーゼルエンジンの強力なライセンサーであるMAN B&WやWarstilaがあるほか、4ストロークディーゼルエンジンの分野でも、欧州は、世界市場においてゆるぎない地位を確保し続けている。

 

近年、欧州のエンジンメーカーは合併・買収、技術提携や、コンテナ船、旅客フェリーの大型化、高速化等の市場要請への迅速な対応、推進システムパッケージの提供等により、さらに競争力の強化を図っている。

 

また、欧州における最近の主機関に関するトピックとしては、ガスタービンがあげられる。欧州ではガスタービン搭載の高速フェリーが就航しているほか、ガスタービンが近年相次いで大型クルーズ船の主機に採用されたこともあり、環境問題とも相まって話題を集めている。

 

本報告書は、以上のような状況を踏まえ、欧州における主機関の動向について調査した結果を取りまとめたものである。

 

第1編では、欧州における主機関の動向全般について、雑誌、出版物、Conferenceの情報を収集・整理した。

 

第2編には、英国のコンサルタント会社Economic Research Services Limitedに委託して実施した調査の報告書を掲載した。委託調査では、欧州の主機関(ディーゼルエンジン及びガスタービン)の主要メーカー6社を取り上げ、会社概要(会社組織、実績、コスト、調達、競合状況、投資方針、市場開拓)と技術及びサービス(製造実績、技術協力、アフターサービス、供給能力、研究開発)について調査した。主要企業の全体像、経営方針、今後の動向等については、本編を参照頂きたい。

 

(参考)ブランド別シェア(1999年船舶竣工ベース)−各国舶用機関の生産動向((社)日本舶用工業会)より−

●2ストロークディーゼルエンジン

欧州ブランドのシェア 90.0%(うち、B&W 66.8%、SULZER 23.3%)

●4ストロークディーゼルエンジン

欧州ブランドのシェア 95.3%(うち、WARTSILA 38.7%, SULZER 14.4%, MAN 14.1%, MAK 11.5%等)

 

 

 

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