日本財団 図書館


第1部

米国内航海運の実態と米国造船業の現状

 

1. 米国海運産業概観

 

米国水上輸送部門の雇用数は約176,000人であり、119億ドルの実質所得を生み出し、純株式資本にして480億ドル強となっている。本産業部門の雇用は過去5年間に年間1%の成長率を示しており、今後5年間に年間0.5%増加すると予測されている。

 

外航貨物輸送

1999年の米国の外国貿易総量は11億トンであり、そのうち3分の2が輸入、3分の1が輸出であった。原油がトン数ベースで輸入総量の約半分を占めている。過去5年間に米国の外国貿易量は年間4%強―輸入が6.1%、輸出は1%―のペースで拡大してきた。コンテナ貨物輸入量は1999年には合計950万TEU、コンテナ貨物輸出量は690万TEUであった。今後5年間に、米国の外国貿易は年間2.1%のペースで増加すると予測されている。中でもコンテナ輸送で大幅な成長があると見られており、2004年までコンテナ貨物輸入量は年間7%、輸出量は年間5%増加すると予測されている。

 

内航貨物輸送

1999年に米国内航で約10億トンの貨物が水上輸送された。同年にすべての輸送モードで米国で輸送された貨物(原油を除く)に水上輸送が占める割合はトン数ベースで5%、価格ベースで1%であった。国内水上輸送貨物量の約23%は、太平洋岸、大西洋岸、メキシコ湾岸沿いの航洋船輸送によるものであり、66%が内陸水路におけるバージ輸送、11%が五大湖の船舶、バージ輸送であった。1999年の国内水上輸送旅客数は約15,500万人であった。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION