マトソン・ナビゲーション社(Matson Navigation Company, Inc.)
マトソン社は1882年の創立でサンフランシスコに本拠を置く会社である。現在1,981TEUから3,220TEUまでのコンテナ船10隻、及び1,000TEUから1,800TEUまでのRO/ROコンテナ船4隻、合計14隻を運航している。
1969年にマトソン社は、ホノルルのAlexander & Baldwin社に買収された。現在マトソン社はA&Bの売上げの55%、営業利益の48%に寄与している。マトソン社は付録2ではA&Bの名前で登録されており、全船米国籍船である。米国本土ハワイ航路でマトソン社は70%のシェアを持ち、残り30%はシーランド社が持っている。1998年は、総売上げは伸びたにもかかわらず、レートの低下で収益は97年よりも1,410万ドル少ない、6,630万ドルであった。
不定期貨物船部門
不定期貨物船の分野で紹介すべき米国の会社は多くはない。INTERTANKOと同じ主旨で設立されたINTERCARGOの会員録を見ても米国の会社で会員として登録されているのはマサチューセッツ州のオペレーター、Marbulk Shipping, Inc.のみである。ただしバルクキャリアをオペレートする米国船主は幾つかありいずれも外国籍船を運航している。例えばニュージャージーに本拠を置くベイ・オーシャン・マネージメント(付録2ではBay Tankers)は16隻のバルクキャリアを、フロリダベースのシーボード・シップ・マネージメント(付録2ではSeaboard Corp.)は7隻のバルクキャリアと3隻のRO/ROを運航している。
また、ニューヨーク・ベースのサザン・スター・シッピングも、17隻のバルクキャリアを、ニュージャージーを拠点とするオムニマー社(Omnimar Chartering & Shipping)は15隻のバルクキャリアと1隻のPCCを運航している。
コンテナ船出現以前、世界の貨物輸送の中心であった個品雑貨輸送船はほとんどの貨物がコンテナ船に奪われてしまったので世界全体で3-4年前の1,600-1,700隻から現在1,300隻程度に減っているが、最終的にコンテナに入らない貨物も多く米国ではメキシコ湾岸からのプラント、建築、油田用プロジェクト貨物の輸出で盛り返している。
個品雑貨輸送海運としては、ニューオリンズのインターマリン社、ハパグ・ロイドの混載輸送ユニットであるリックマーズ・ライン社、クローリー・マリタイム社の子会社であるクローリー・マリン・トランスポート社、ヒューストンのアソシエーティド・トランスポート・ライン社などが上げられる。