(2) Engines
本部門はUlstein Bergenを中心とする部門であり、舶用及び陸上発電所用の4ストロークディーゼルエンジン、ガスエンジンを製造していた。また、本部門はEurodyne Gas Turbineの研究開発を実施していたほか、鋳物工場を有し鋳物の供給・販売も実施していた。
(3) Deck Machinery
本部門は、電気駆動・油圧駆動の甲板機器、係留機器を製造・販売を実施していた。
(4) Marine Technology and Global Support
本部門は、船舶の設計、コンサルティング、機器パッケージ及び全世界をカバーするアフターサービスを担当していた。船舶の設計は、主にオフショア船(UTシリーズ)、旅客船、貨物船及び漁船を対象としていた。VUMSの製品の販売、アフターサービス及び部品供給のネットワークは、旧UlsteinとKamewaのネットワークを再編して構築されたものであり、5つの地区(北欧州地区、地中海地区、アメリカ地区、アジア・太平洋地区、北東アジア地区)に分けられていた。VUMSは、23カ国に有していた直轄代理店を中心として広範囲な代理店ネットワークを有していた。
1.2.2 Rolls-Royce
Rolls-Royce(以下、「R社」という。)は、海軍市場に焦点を当てた舶用工業の分野において有力企業であった。R社の製品には、原子力発電装置、ガスタービン、蒸気タービン、ディーゼルエンジン、モーター等があった。R社は、舶用ガスタービンのパイオニアであり、30カ国にのぼる海軍にガスタービンを供給してきた。1998年12月末におけるR社の舶用工業部門の年間売り上げは£310M(52,700百万円)、年間利益は£32M(5,440百万円)であった。
1.3 合併・買収
1.3.1 VickersによるUlsteinの買収
Vickersは厳しいネゴシエーションの後、1998年末に、Ulsteinの舶用部門(造船部門を除く)の買収の合意に到達した。1999年1月2日VickersはUlsteinを買収したが、Ulsteinの買収には同社の£54.8百万にのぼる負債を含んでいた。Ulsteinの買収費用及びグループ内運転資金を調達するため、Vickersは3つの銀行と£325百万の5-year multi-currency credit agreement6を結んだ。
6 いくつかの異なった通貨による5年ローンの契約