日本財団 図書館


Powell Duffryn plcのエンジニアリング部門の実績

028-1.gif

 

1.5 合併・買収の理由

Powell Duffrynに関する限り、KSEの買収は、株主に対する価値を生み出すために、彼らの資源を利用した一つの重要なステップであった。Powell Duffrynグループは、補完的な事業分野や舶用事業の買収が事業効率及び市場アクセスの両面において明確な利益をもたらしたと信じている。さらに、同グループは、Hamworthyが多くの船主や造船所に対するステータスを高めることを望んでいたと信じている。全体として、買収は同グループの舶用事業活動における大きなステップと見受けられる。

Powell Duffrynに関する限り、買収企業の候補が満たさなければならない重要な条件は、既存の事業との適合性である。KSEはこの条件に適合していた。特に原油・石油製品・ガス運搬船用のKSEの製品領域は、Hamworthyの既存の製品領域に非常に良く適合すると思われた。また、KSEは高い技術で高品質の広範囲な製品を持っており、それはHamworthyに対して特にアピールした。

結果として、Hamworthy KSEは、ガスキャリア等の特定の船種に対して完全なシステムを提供できるようになった。さらに、買収は、HamworthyにRO-RO船の装置等新しい製品領域をもたらし、今ではHamworthy KSEはこの市場において主要な地位を築いていると言っている。

KSEは、ディープウェルポンプと渦巻きポンプに関してHamworthyと競合相手であったが、形態及び規模において、Hamworthyの競合相手の中で最もHamworthyに近かったように思われる。しかしながら、KSEの従業員数及び売り上げはHamworthyと同程度であるものの、KSEはHamworthyほど利益を上げていなかった。

 

2. 企業組織及び戦略

Powell Duffrynは、“Ports and Shipping Services(4つの事業から成る)”と“Engineering(Hamworthy KSEを含む4つの事業から成る)”の2つ事業活動を実施している。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION