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1.2.2 Kvaerner Ships Equipment (KSE)

Kvaerner Ships Equipment (KSE)は、1994年5月1日、Kvaernerグループの機械エンジニアリング部門の独立会社として設立された。

KSEは、ポンプ、ハッチカバー、RO-RO装置、ランプ、廃棄物焼却炉、イナートガス装置等広範囲な舶用機器を供給していた。合計で19の販売及びエンジニアリング会社からなっており、そのほとんどの活動はオスロ近くのTranbyにある本社とシンガポールの子会社で行われていた。また、RO-RO装置及びハッチカバーの製造活動はスウェーデンのヨーテボリとドイツのブレーメンで実施されていた。

1968年、KvaernerはEurekaを買収し、これにより舶用ポンプの最も有名なブランドの一つを獲得した。KSEは次の3つの形態のカーゴポンプシステムを製造する唯一のサプライヤーであると言っていた(1]ポンプルーム集中設置式システム、2]個別タンク設置式軸駆動ポンプシステム、3]個別タンク設置式油圧駆動サブマージドポンプシステム)。

KSEは、他のKvaernerグループの会社とともに、舶用機器の統合パッケージとサービスを提供していた。さらに、KSEは、ガスキャリア装置の世界で最も大きなシングル・ソース・サプライヤー(特にイナートガス装置と再液化装置に強い)であると言っていた。

KSEは、商船の舶用市場に主眼をおいていた。一方、オフショア及び沿岸ビジネスについてはKvaerner Eureka傘下の他の会社によって実施されていた(KSEはこの分野の事業は実施していなかった)。

KSEは、全世界で550人の従業員を抱えていた(シンガポール170名、ノルウェー130名、英国90名、スウェーデン60名、ドイツ40名等)。

ノルウェーのTranby本社におけるKSEの活動は設計が主体であり、欧州とアメリカ市場向けのポンプの生産は主にノルウェーとスペインで行われ、東半球市場向けはシンガポールで行われていた。ノルウェーのLierの工場施設ではKSEの製品に加え他のKvaerner Eureka傘下企業の製品も製造していた。

Kvaerner Singaporeは1989年にポンプ製造を行うため設立され、鋳物工場、機械工場及び広範囲な試験施設を備えていた。シンガポール工場は、東アジア市場向けに年間約1,000台のポンプを製造しており、生産量は増加傾向にあった。さらに、Kvaerner Eurekaの組織改正に伴い、シンガポール事務所はマーケティング等、他の役割も担当するようになった。

KSEは、東アジア地区の日本、韓国、香港及びシンガポールを含む15カ国の販売及びサービス会社を運営していた。これらの会社は、子会社やKvaernerが契約していた地元の会社である。KSEは他の15カ国にも代理店を持っていた。

日本では、カーゴ・アクセス装置について、ナカタ・マック・コーポレーションの舶用機械部を通じて活動している。ナカタ・マック・コーポレーションの事務所は東京、神戸及び横浜にある。大阪の(株)浪速ポンプ製作所はポンプの販売とアフターサービスを提供していた。

 

 

 

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