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合併前のHamworthy Marineの製品領域

(1) 空気圧縮機

空気圧縮機には、起動空気用空気圧縮機、地震性空気圧縮機、呼吸用空気圧縮機等が含まれる。

同社の最も評判の良い空気圧縮機の一つが2段式水冷の2TF5シリーズであった。このシリーズは、ディーゼルエンジン起動空気用及びその他の舶用及び産業用の用途に適しており、7バールまでの集中システムからの冷却水を受け入れることが出来るものであった。

2TF5及び2TF54型の空気圧縮機は、圧力42バールまでの100m3/hrから240m3/hrの容量範囲をカバーしている。この空気圧縮機は、フライホィールと弾性継手又はVベルト溝付きフライホィールのいずれかを付属して供給される。電動機又はエンジン駆動装置は、直接駆動又はVベルト駆動で、安全ガードとともに台版に取り付けられる。

一段と二段空気圧力計、排気弁、油圧計、吸入フィルタ、サイレンサ、水冷部の安全弁等が標準装備されている。高効率低揚程バルブが各段に使用され、また、高温保護のために可溶栓が取り付けられている。オプション装備として、冷却水ポンプ、アルミニウム−真鍮又は白銅製の冷却管並びに自動ドレン付きの分離器/凝縮ポット等がある。自動制御装置も供給されている。

1995年7月に、同社は30年間で初めての革新的な新製品であるV型起動用空気圧縮機を発売した。V型空気圧縮機の特徴は、従来製品より30%小さいこと、据え付けが容易であること、電子式制御システムが組み込まれていること(外部配線が最小限になる)、主要な部品の保守間隔が10倍に延長されたこと(例えば、弁の保守は200時間毎が、2,000時間毎になる)、耐用期間中のコスト60%削減が揚げられる。

 

(2) ポンプ

他の主要な製品グループは、カーゴポンプであり、デンマークの子会社Svanehojにおいて製造されていた。Hamworthyは、Svanehojがカーゴポンプを20年間にわたり製造しており、その開発における世界的なリーダーと考え1993年に買収した。

 

(3) その他の製品

以上に加え、Hamworthyは環境保護システムと舵システムを提供していた。環境保護システムには、汚水処理装置、焼却炉、油水分離装置等があった。舵システムには高揚力Schilling舵が含まれていた。1997年に、米国の真空トイレットシステムの製造企業を買収した。同社の製品はHamworthy Marineの汚水処理装置を補完するものであり、また、Hamworthyは同社がその能力を十分発揮していないと考えた。

 

 

 

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