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1997〜2000年の政治的出来事

a. 1997年5月

インドネシアはスハルト政権のもと第6回目の総選挙を開催した。選挙には公式に認可された3つの政党が参加した。政府与党のゴルカル党は70%以上の過半数を占め6期連続の圧勝を収めた。多くの有識者は選挙が不公平で非民主的、かつ謀略であったと判断している。

b. 1997年10月

通貨や経済状況が悪化していく中で、最高立法府である人民評議会(MPR)が国策を討議し、新たな大統領と副大統領を選出するために開催された。

c. 1998年3月

現職のスハルト大統領が再選され、ハビビ氏が副大統領として選出されたが、その一方で日用必需品の価格高騰と出口の見えない長期に渡る通貨経済危機により国民の反対と憤慨は助長していった。

d. 1998年5月

大規模な学生デモが起こった後、スハルト大統領は辞任に追い込まれ、ハビビ副大統領が大統領に就任した。

e. 1998年10月

再構築された人民評議会が国策に関する新ガイドライン、特に1999年の総選挙を決定するために開催された。人権、表現や出版の自由、経済的民主主義など新たな法律が制定され、新政策が実施された。

f. 1999年6月

48政党が参加し、はじめての民主的選挙とみなされた総選挙が実施された。そのうち5政党が大半の得票数を獲得した。

g. 1999年8月

外国政府の圧力の下で、インドネシア政府は国連に対し東チモールの国民投票を実施することに合意し、東チモール人民の過半数は独立を選択した。インドネシア政府はその後軍隊を東チモールから撤退させた。

 

 

 

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