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欧州におけるショピング・ファイナンス調査

 事業名 基盤整備
 団体名 シップ・アンド・オーシャン財団  


5.11 公開投資・ファイナンス-海運業への資金提供には難しい資本源

上場している海運会社に投資されている資本の市場価値は、230億ドル、EMEの海運業の資本評価総額の18%である。これは、EMEの海運業に投資されたと査定される資本総額の50%にあたる。上場会社のほとんどのデータは、1999年3月現在の上場海運会社のリストから、集められた。5

過去20年間、海運株式に対して公開投資市場をより一般的に開くようにとの多くの試み(幾つかは成功)がなされている。しかしながら、いくつかの主要な「輸送産業型」海運会社を除き、たまに小規模企業がIPOに成功する以外は、人が望むほどの範囲までに実現はしていない。考えられるいくつかの理由を下記に述べる。

まず第一に、他の産業に比べて、海運業は、市場の総資本価値の観点から見ると、非常に小さな産業である。ここで行われた分析では、EMEにおける平均市場資本金は、29千万ドルとなっている。このサイズの企業では、主要な機関投資家の注意を引きつけない。これに加えて、多くの海運会社は、以前は個人所有であったために「内部」の投資家を有している。このため、自由に取引する株式の数を減少させ、資本投資家を引きつけるために必要な市場流動性を低くする結果となるのである。従って、EMEにおける海運産業は、投資のアナリストや機関投資家から必要とされる時間も注意も割かれていない。オスロだけは、世界の取引所で唯一海運業へのかなりの集中が見られる(取引総計のおよそ20%)が、世界の主な取引所で何兆ドルもの取引がなされている中では、これはとるに足りないものである。

第2に、海運会社は、投資された資本に対して、適度な配当を生み出せないでおり、また、配当はきまぐれである。商品取引型の海運業に携わっているほとんどの企業は、年5〜8%の配当を生み出している。しかしながら、海運会社は、市場循環の上昇期にだけ、公開投資を調達する傾向があり、その結果、投資家への配当実績は貧弱なものとなっている。

 

5.12 公開投資・ファイナンス-投資及び発行人の規準

新規企業による、投資家への公開株式発行(初期公募又は「IPO」と呼ばれる)の通常の規準は、以下のとおりである。

* 利益における確かな実績

* 巧みに展開された企業構成

* 強力なバランス・シート

* 成長への潜在力

* 市場に既に参入しているか有利性があること

しかしながら、海運業は、企業数が極めて多いため、競争も激しい。その上、需要は、他の製品や商品の需要に依存しており、海運業が影響力を持たないため、気まぐれなものとなっている。

 

5 公開投資の算定に用いたこのデータ(1999年3月)は、債務の査定や世界及びEMEの現存船腹の価値の計算に用いたデータ(1998年12月)とはくい違っている。これは、最も適当で正確な情報源を使用していることによる。収集データの日付のズレは、本報告書の内容に関しては大きな問題はないものと考えられる。

 

 

 

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