(1) この荷役装置の設計上特に留意したところを以下に示す。
約600個のパレットを8時間以内に荷役するために、同時に2個のパレットを荷役する装置とした。
(2) 船の動揺にあまり影響なく且つ安全にパレット受け台〜フォークリフト間のパレット貨物の受け渡しが出来るように、パレット受け台〜岸壁端は約1.2mを確保し、又、パレット受け台を岸壁面より高くして荷役出来るようカンチレバー方式とした。
(3) 最近の港湾施設は、岸壁〜海面の距離は高くなる傾向にある。この荷役方式はエレベータ昇降高さを大きくすることによって、どのような潮位にも対応可能となる。
2.5.2 エレベータ装置
本船の荷役設備のエレベーター装置の機構及び関連設備について概要を図3「エレベーター装置図」に示す。
エレベーター装置の特徴は次の通りである。
(1) 荷役中はパレット受け台を舷外に振出し、航海中は船内におさめる必要があるため、ガイドレールを開閉可能なものとした。又、潮位変化、吃水に応じて、高さを調節できる構造とした。