日本財団 図書館


050-1.gif

 

2.3 一般配置

本船は図2「一般配置図」に示すように従来型499総トン型内航貨物船をペースにしてパレット貨物専用船としての最適な船体寸法と配置を決定した。

(1) 全長と垂線間長寸法は従来型と同じとした。

(2) 型幅寸法はパレット貨物を最も効率的に積載し入出庫出来るよう考慮して決定した。

(3) 貨物倉容積を出来るだけ多くするとともにパレットラックの4段積みが出来るように二重底高さを出来るだけ低くした。また、上甲板の梁、及び桁をデッキ上に設けた。これにより4段式パレット自動倉庫の配置が可能となった。

(4) 水平荷役を行うために、右舷、船体中央部に1個所倉口を設けたので開口周辺の上甲板及び外板の補強を検討して強度上問題ない構造とした。

(5) 舷側倉口には1枚の鋼製風雨密扉を設けウインチで開閉し、荷役時、扉を開けた状態で防雨カバーとして使用する。

(6) 岸壁から直接、パレット貨物を受け渡しができて貨物倉の最下部(タンクトップ)まで昇降出来るエレベーター装置を装備した。

(7) 倉内の自動パレットラックはフォークリフトの走行を考え、機能的配置とした。又、自動パレットラックだけでなく、ポータブルラックも配置出来るよう考慮した。

(8) 倉内のパレット積載数を最大とするため、船首バラストタンク、機関室前の燃料油タクの配置を考慮した。

(9) 上甲板上は多目的も考慮して空コンテナ、空パレットも積載出来るよう配慮した。

(10) 型喫水は載貨重量を1350トンとして設定した。

 

2.4 パレット貨物荷役システムの検討

2.4.1 荷役方式の検討

パレット貨物の水平荷役は、次の二方式に大別出来る。

(1) トラックを直接船内に乗り入れる方式(舷側にショアランプを設ける。)

(2) トラックは船内に入らず、パレット貨物のみを荷役装置で荷役する方式

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION