日本財団 図書館


2.2 模型の設計

模型は吸着床タンク内の海水循環が均一で、さらに、円滑、省コストとなるように吸着システムの構造法を検討した。また、寸法の計算、構造解析、安定性計算などは全てコンピュータプログラム化し、種々のパラメターを調整して、繰り返し計算により吸着システムの最適設計を行った。これらの計算により、模型の寸法は、5.3×4.5×4mとした。また、バージは25×10×2.25mのものを用いた。図2に模型の概念図を示す。

 

040-1.gif

図2 模型の概念図

 

2.3 模型の製作

模型の製作工事の実績工程は以下の通りである。

7月06日〜7月26日 模型船穀製作工事(フロッピーNC原図、NC切断、ブロック製作と組立)

7月24日〜8月01日 模型艤装工事(一般艤装品取付け、水中窓、船底弁、機器設置台)

7月26日〜7月29日 吸入管製作取付け工事(吸入管製作取付け、吊上金物製作取付け)

7月28日〜8月02日 電気工事(電源供給盤、電装品設置配線、照明設備)

7月30日〜7月31日 水中ポンプ据付配管工事(水中ポンプ据付け、函内配管)

8月01日〜8月05日 模型固定金物取付け工事(固定金物製作取付け)

8月02日〜8月05日 塗装工事

8月07日〜8月13日 台船側艤装工事(プレハブ設置、模型側手摺り設置、水中ポンプ固定配管、固定バラスト運搬積込み)

模型製作の開始から完成までの写真を図3に示す。

 

2.4 実海域模型実験

実験の内容は1)逆止弁の性能の実証、2)海水の平均透過流速の測定、3)海水リチウムの吸着量の測定、4)海水温度、吸着剤の積層高さ、吸着床タンクの動揺によるリチウム吸着量への影響、5)炭酸リチウムの回収(四工研に依頼して実施)、6)吸着床タンク内の流れの可視化研究である。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION