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4.2 燃料消費量及びCO2排出量の将来予測

燃料消費量(P)は、各カテゴリーの輸送総量(トンマイルまたはTEUマイル)と各カテゴリーの輸送エネルギー効率(t-Fuel/トンマイル、t-Fuel/TEUマイル)の積により求められる。

輸送エネルギー効率(RT)を船種i、船型j別に船齢kに着目してみた場合、例えば、30年船齢のカテゴリーに対して5年船齢のカテゴリーは20〜30%の向上がみられる。外航船の経済寿命はおよそ30年前後と自動車や航空機に比較して代替に要する期間が長い。そのため、高船齢船の代替は、全体の輸送エネルギー効率を向上させ、総燃料消費量を引き下げることにつながることが考えられる。高船齢船の代替は、バルカーでは40年、タンカー及びコンテナ船では35年で行われるものと仮定し、既にMARPOL条約で規則化(13G17)となったタンカーのフェーズアウトの効果は盛り込むこととした。

また、輸送エネルギー効率に大きく影響するものとして、減速航行、船型大型化、隻数の最適化等のオペレーション対応が考えられるが、その効果を定量的に予測することは困難である。よって将来予測においては、積荷率、運航速度といった運航上のパラメータについては不変であるものとして扱った。

 

燃料消費量の予測結果は、表4.2-1、表4.2-2及び図4.2-1に示すとおりである。またCO2排出量の予測結果は、表4.2-3、表4.2-4および図4.2-2に示す。

 

17 MEPC46での協議結果、海洋汚染防止(MARPOL)条約の13G規則の発効予定は2002年とされた。対象のシングルハルタンカー(MARPOL船)は、原則25年船齢で順次フェーズアウトし、最終使用期限を2015年とされている。

 

 

 

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