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なお表1.4-4中の数値は、統計資料に示された燃料消費量から換算して得たもの(外航船舶)だけでなく、一部の国の燃料消費量や運航実績等から世界全体に外挿したものが含まれている。例えば、世界の内航輸送はOECD諸国の燃料消費量を世界全体に外挿することで得たものである。また、漁業やレジャーによる消費量は、使用実態等から推定した日本国内における燃料消費量を、隻数などによって世界全体の消費量として外挿したものである。ちなみに、内航輸送、漁業、レジャーからの排出量はUNFCCCにおいては各国政府が自国発生分に含めて削減対象とするものである。

表1.4-5に、全世界、船舶、主要国のCO2排出量比較5を示した。全世界での排出量はオークリッジ研究所の検討値であり、外航船からのCO2排出量も含んでいる。オークリッジ研究所の検討値を基準とすると、船舶由来の排出量は世界全体の2.4%、外航船舶は1.7%程度を占めるものと推定される。これを各国別の排出量と比較すると、船舶全体のCO2排出量はカナダ一国、外航船舶からのそれはフランス一国からのCO2排出量にほぼ相当するものであり、外航船舶からの排出量も決して少なくないことが理解されよう。

 

表1.4-5 世界におけるCO2排出量の比較(1995年)

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シップ・アンド・オーシャン財団(2000) 「平成11 年度船舶から発生するCO2の抑制に関する調査研究報告書」による。各国の数値はIPCC提供のもの。全地球の排出量は米国オークリッジ研究所二酸化炭素情報解析センターのもの。

 

5 シップ・アンド・オーシャン財団(2000)「平成11 年度船舶から発生するCO2の抑制に関する調査研究報告書」

 

 

 

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