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3] 平均運航速度

現実の運航では、天候、潮流、積荷量などにより運航速度が変化すると考えられるが、全船舶について詳細を得ることは困難である。ここでは、日本船舶明細書に示された各船舶の航海速度を利用して、平均運航速度(νjk)の設定を行った。

先ず、船舶明細書に記載された航海速度は新造時の運航速度であり、原則として全船舶が航海速度で運航されると考える。次に経年劣化を考え、同負荷で運航した場合の速度低下を、専門家等からの聞き取りにより、約5%/10年と仮定した。なお、バラスト航海と積荷航海では同じ平均運航速度(νjk)と仮定した。

以上に基づいてタンカーの平均運航速度(knt)を表1.3-5 に示す通り仮定し、これをマイル/日に変換して平均運航速度(νjk)を求めた。

 

表1.3-5 原油輸送に関わるタンカーの平均運航速度

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「-」はその船型・船齢カテゴリーの船が存在しないことを示す。

 

4] 1日あたりの最大輸送可能量

以上のデータより、先ずタンカー全体の船型・船齢別の1日あたりの最大輸送可能量(Ajk)を算出する。最大輸送可能量は次の式で求められる。タンカーの最大輸送可能量を表1.3-6に示した。計算に用いた表は、下記に併せて示した。

Ajk=Kjk×νjk×Sjk

Ajk:1日あたりの最大輸送可能量(トンマイル/日)

Kjk:カテゴリーjkの載荷可能量(トン/隻) (表1.3-4より)

νjk:カテゴリーjkの速度(マイル/日) (表1.3-5より、ただしマイル/日に変換)

Sjk:カテゴリーjkの隻数 (表1.3-1より)

 

 

 

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