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2] SO3の分析方法

JIS K 0103の規定に基づき、SO2+SO3を吸収溶液により捕集し、化学分析を行った(神奈川県産業技術研究所にて測定)。吸収液には濃度3%の過酸化水素水(約50cc)を用いて吸着剤層を通した後のガスを捕集ビンにてバブリング捕集し、捕集溶液を100ccに定容したものをさらに5倍希釈しイオンクロマトグラフにて硫酸イオン(SO42-)の分析を行った。

SO3分析に際しては以下のように酸の露点を考慮して、捕集ビンまでのラインを加熱保温している。SO3濃度と露点の関係として知られている代表的なMillerの式を下記に示す(P.Miller, Chem. Ing. Tech., 31, 345 (1984)。)

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この式において、水露点TWはガス中の水蒸気分圧より算出され、SO3による水露点の上昇については、水分分圧(%)と無水硫酸(SO3)分圧との比を求めることで得られる。また、大塚らはより簡便な次の式を提案している。

(大塚、電力中央研究所・技術研究所報告(化学61001)(1986)。)

 

TD.P.=20logV+A…(2)

V:ガス中のSO3濃度(%)

A:ガス中水分による定数(5%=184、10%=194、15%=201)

 

031-2.gif

図3.4-2 SO3濃度と酸露点温度の関係

 

 

 

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