排気性能を図5・9に示す。NOx、COは軽油の方が高くなっており、噴射時期を進ませるとNOxは増加し、COは減少する。HCはともに非常に低い値である。しかし、廃食用油でも、HCは軽油と同じ分析計を使用しているので、分析できない成分も排出されている可能性があり、今後調査する必要がある。スモークは廃食用油の方が約半分程度になっており、大幅に少なくなっている。しかし、廃食用油のほうが発熱量あたりの噴射量が少ないので、軽油の噴射量を3/4負荷相当にした場合のスモークを併記している。図から明らかなように、廃食用油のスモークは軽油の3/4負荷相当とほぼ同等となっている。このことから、廃食用油を燃料にした場合ではスモークの排出が半減することが期待できる。これは廃食用油には約11%の酸素が含まれており、スモーク生成の抑制または再燃焼の促進効果があるためと考えられる。NOxに関しても廃食用油のほうが軽油の3/4負荷よりも低くなっている。