3.4.2 マリンスター(海の星)
潜水調査船で潜ってゆくと、光はどんどん少なくなり暗くなります。水深400mあたりで真っ暗になります。沈んでいる潜水調査船の窓から海中を眺めると、キラキラ光るものが見えます。これがマリンスター(海の星)です。マリンスターは強い光によって輝きます。日本の潜水調査船を運航しているチームが名付けました。
マリンスターの正体は、マリンスノー(海の雪)に付いている発光するバクテリアです。動いている潜水調査船が、まわりの水に浮かんでいるマリンスノーをかき乱したために、それに付いているバクテリアが驚いて発光したのです。
発光するバクテリアは、海にはどこにでもいるバクテリアです。物理的あるいは化学的な刺激によって発光します。
潜水調査船は強い光を出すストロボを持っています。これを前方に発光すると、ふだんは、窓のすぐ近くにあるほんの少しのマリンスターしか見られなかったのに、この時は遠くまで上下左右の一面が満天の星空のように見えます。