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コラム

 

海の生物「クジラとイルカ」

 

クジラやイルカは、魚のような形をしていますが、魚ではありません。馬や人間と同じ仲間で哺乳類(ほにゅうるい)に属(ぞく)します。昔は陸で生活していましたが海で生活するようになって、手がひれに変わってきたといわれています。

シロナガスクジラは、長さが30m、重さが150トンもあります。ゾウは5トンぐらいの重さですから、いかにシロナガスクジラが大きいかがわかります。

クジラにはヒゲクジラとハクジラという種類があります。ハクジラのうち小型のものがイルカと呼ばれています。ですから、クジラとイルカは大きさの差だけで明確(めいかく)な違いはありません。

シロナガスクジラなどのヒゲクジラには、歯の代わりにヒゲがあります。オキアミなどの動物プランクトンを海水とともに口に入れて、海水だけをヒゲの間から出します。そして口の中に残った動物プランクトンだけを食べています。

マッコウクジラやイルカなどのハクジラは魚やイカ・エビなどを食べています。シャチもハクジラの仲間で、魚、イカ、イルカ、アザラシなどを食べます。マッコウクジラの好物は、深海(しんかい)の大きなイカです。この大きなイカは、ダイオウイカというイカの仲間と考えられています。現在、知られている最大のものは、大西洋で発見され、長さは20mもありました。マッコウクジラの口の周りや頭の皮膚(ひふ)に、直径(ちょっけい)5〜6cmのイカの吸盤(きゅうばん)の跡(あと)が残っていることがあります。どれだけ大きいイカと格闘(かくとう)したかが想像できます。

 

【クジラの種類】

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【ダイオウイカと格闘するクジラ】

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