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日本武道館行事のため、この回も、土・日曜日を開催日にする事が出来ず、役員に多大なご迷惑をおかけした事を反省するとともにそのご協力に感謝いたします。

▽第十六回は昭和五十六年七月二十八日(火)、小学生団体の部、七月二十九日(水)、中学生団体の部並びに個人選抜試合を開催。鈴木善幸総理より「修練」の揮毫を戴き、手拭に染め抜き、参加賞として出場者に贈呈する。「私達の目指す社会は経済的・物質的豊かさのみでは築くことが出来ません。その根源は国民のたくましい体と豊かな人間性であることと思います。剣道によって立派な豊かな人間生を造って下さい。」と激励を受け、一万人の大錬成を盛会に実施いたしました。

本大会には米本土より二世、三世の日系少年剣士が特別参加をいたしました。

▽第十七回錬成大会は、八月五日、六日両日に亘り、文部大臣を始め衆・参議院、各界の知名士を迎え、大会最高顧問には鈴木内閣総理大臣を戴き、「経済的豊さのみでなく、希望に満ちた明るい社会と共にたくましい体と豊かな人間性を剣道で養い、礼節を尊ぶ剣道精神を遺憾なく発揮されることを期待いたします」との祝辞を戴いた。小沢武錬成委員長の指導による基本錬成に引続き、太田義人審判長指揮により試合錬成を行い如何なる大会にも優るとも劣らない大錬成会を小学生二八三〇名、中学生二四三〇名、父兄合せ一万人の参加のもとに実施いたしました。

昭和三十八年五月、三十七団体から発足し、二〇年を迎えて二千百余団体に成長した本連盟は、日本剣道界の一大底辺になりえたものと考えられます。本大会の意義は少年剣道隆盛につながる益々重要なものと信じます。

▽第十八回錬成大会は八月十一日に開会式と小学生団体試合を、翌十二日は小学生、中学生個人試合並びに中学生団体試合を実施いたしました。

今回の参加賞には中曽根康弘総理大臣より「風雪磨人」人は艱難辛苦によって磨かれるものであるご指導の揮毫を戴き、瀬戸山文部大臣を始め各界の知名士の御臨席のもと盛会なる開会式でした。

参加チームは小学生、四六四チーム中学生、四〇五チームで定数以上の参加を見、団体試合、個人試合ともに優劣の差がなく激しく、堂々たる試合内容で観戦父兄をわかせました。

剣道は単なる健康維持のみのものでなく、果てしない意志の継続を必要とする行であります。信じて行わねばなりません。開会式の際小沢丘会長から七ヵ年の夢であった全日本少年剣道錬成会館の着工が報告され、表紙にあるごとく本年四月六日に落成式を挙行しました。その利用等はプログラム最終頁にあります。会館に於て先生方を筆頭に皆様と共に剣道の錬成、研修をいたしましょう。

▽第十九回錬成大会は、中曽根総理より「正気堂々」日頃鍛えた技術を遺憾なく発揮し、錬成されることを希望するとともに二十一世紀を担う立派な人になって下さいと激励を受け開催、両日にわたり激しい試合錬成を行う、本連盟創立二十周年、二十ヶ年の歩みはすばらしいものであります。その技術は過去九州勢が絶対的でありましたが、本年は小学生の部において決勝トーナメント十六チーム中九州勢十チームに対して関東、近畿、中部地区の進出、六チーム、中学生は十六チーム中六チームが九州で後十チームは各地区勢であり依前九州勢の勝負強さは劣ることなく小字生、中学生共に九州のチームが優勝(最優秀賞)を獲得するも許し難き状態で少年剣士の技術が平均化され、優劣の差がなく観戦者をわかせました。

剣道は他のスポーツの追随を許さない、特性をもつ日本民族の象徴であります。希望と信念を持ち勇気に満ち溢れた少年であってほしいものです。

▽第二十回錬成大会は、記念大会として選手関係者を含め1万人を越す大錬成大会となり盛大に開催した。

開会式では今回20回を記念し、文部大巨から剣道道場の普及発展に貢献した道場主40名に対し、感謝状が送られた。

 

 

 

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