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「限界までやってみる」ことは剣道だけでなく、学校生活においても大きくえいきょうされました。

現在計画委員長を任されており、時どきクラスメートが先生に反抗する場面や、きまりを平然とやぶる場面に直面することがあります。

ある日O君が先生とちょっとしたことで言い合いになり下校前に学校を飛び出してしまった。私はO君を連れもどした。

「このままじゃクラスの仲間がバラバラになると思うよ。みんなで話し合おうよ。」

私は、こんなことがあったのにほとんどの子が話し合わずに帰ろうとしていたので必死でみんなによびかけた。知らないうちに涙がこぼれた。私の声に十名の子が残って相談した。その中にO君もいた。私は勇気を出してみんなに言った。そしてアンケートをとり目当てをつくりクラスの憲法までできあがった。

今、私たちのクラスは前向きに動き出している。また、同じ様なことが起きても私は正しいことをわかってもらうためにたとえ一人になっても最後まで立ち向かっていける気がします。

今までの生活をふり返ってみると『もっとがんばれたのに』と反省することがたくさんでてきます。そして、テレビで臓器移植の話題や大地震で大切な命を失う人の報道を知り、元気に剣道のけいこや学校へ通える自分がどれだけ幸せかということもわかります。私は感謝の気持ちも忘れないようにして、まだ自分にも分からない限界まで、いっしゅんいっしゅんをせいいっぱいがんばっていきたいを思います。剣道できたえた強い心と体を自分のほこりとし両親や先生に喜んでもらえるような足跡を残していきたいです。今はまだ自分のことでせいいっぱいですが、いつの日か大きくなって道場の後はい達に私が教わってきたことを伝えていけるような人間になりたいです。そのために、自分の限界をどこまでのばせるか、剣道を通して一生追求していくつもりです。

 

 

 

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