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これらは、組織に内包する弱点と利用可能な資源の使用を誤っていることを明白に物語っている。組織管理についての調査では、乗組員全体が職務に就く、その手順を変える必要があることを強く訴えてきた。組織の構成員として、意志疎通方法の改善を目的意識の中に入れて、自分自身を良く見つめる必要があるのである。

と記している。

注33 H.W.オーレディー、H.C.ホーシィー刊、ダグラス・シュワーツ、“FAR91と135の運航者のためのCRM訓練”。1987年5月、NASA協議会発行第2455号。操縦室資源管理訓練。171頁。

注34 ロバート・L.ヘルムライヒ“CRM訓練に内蔵する問題点:飛行乗務員の職務遂行とその共同作業における心理学的分析。”NASAの資金援助による実施研究班論文集、1986年5月6-8日カルホニア州サンフランシスコ合衆国航空宇宙局(NASA)研究所刊。操縦室内の資源管理訓練。

注35 海難事件報告書-合衆国籍油送船スター・コネチカット乗揚事件。1990年11月6日ハワイ州バーバー・ポイント付近で発生。(NTSB/MAR-92/01)

 

この報告書で、安全委員会は、1991年3月14日にワールド・プロディギー乗揚事件(注36)の結論として合衆国コースト・ガードに向け提出した安全勧告書を繰り返して下記のとおりに提出した。

M-91-6

総トン数1,600トン以上の合衆国籍船を運航する全航海士に船橋資源管理訓練を実施すること。

1992年3月11日安全委員会は、この勧告書を“公開--満足できる反応、”の等級に分類した。コースト・ガード司令官の1992年1月6日付けの次のものは、反応の部類である。

私は、この勧告書の意図する内容に同意する。1990年油濁防止法に定められ、提議された法案を予め通知する、との文書にある、現存の法律や規則が、油あるいは有害物質を撒積み運搬する船舶の安全運航を保証するのに適当であるかどうかを検討することとなる、綿密な調査を考察することの訓練を適当なものとして理解されることを期待する。

 

 

 

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