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・高評価を得た機能の実業務への有効性評価(定量評価)を見ると、2〜4割程度の業務負荷削滅率の回答も得ている。

(回答)2〜4割程度の業務負荷削減率

-「保守点検要領」→「部品交換、工事実施方法の判断を行う際に有効」

-「保守点検要領」→「部品交換、工事記録の管理を行う際に有効」

-「保守点検要領」→「機器の保守計画を作成する際に有効」

-「異常時の原因と対策」→「部品交換、工事実施方法の判断を行う際に有効」

-「異常時の原因と対策」→「乗組員の育成・教育を行う際に有効」

・これらは評価というよりも、むしろ“期待”と捉えるべきである。「異常時の原因と対策」および「保守点検要領」は、そのコンテンツを作成する舶用メーカ側としても相応の工数やノウハウが求められる。すなわち高い付加価値を有するところとなり、ビジネス上の有効ツールとなることが期待される。

・「パーツリスト」への評価が低いのは、おそらくは現時点でも紙のマニュアルは有しているため、わざわざWebから入手することはないとの理由が大きい。今回は用意されなかった検索機能があれば若干の評価アップはあったと思われる。

・しかしコンテンツヘの魅力としては、既にある機器のハードウェア・スペックをドキュメント化しただけ(極論ではあるが)という点で、メーカの知見が詰まった「異常時の原因と対策」等には劣る感は否めない。

 

・電子マニュアルの機能別評価の中で、もっとも低かったのが「オーダ機能」であった。これは3.5.4節における「Webによる発注機能」の低評価と同様の理由による。

 

・自由記入の評価の中では、いくつかの重要なコメントがあった。

-「図面を管理する場所、手間のセーブに有効である。」

-「時々刻々変化する事故、メンテ情報などが入らなければ、わざわざインターネットを見る必要がない。」

・インターネットWebを通じた情報提供の大きなメリットは、インターネットに接続できる情報機器(パソコン、PDA、携帯電話等)さえあれば、常に最新の情報にアクセスできる点にある。上記の指摘は、せっかくのメリットを最大限に活用せよとの指摘である。

・また、この指摘は大きく二つの意図も含んでおり、舶用メーカに対して機器情報管理の徹底と、顧客に対する情報公開を促すものである。

 

 

 

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