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3.4 APIに対する要求仕様の作成

3.4.1 FMSネットワーク(FMSN)の機能要件

陸上では既にインターネットによるネットワーク環境が実現しており、船舶でも陸上と同様にデータ交換が行える環境を整備することが望まれている。FMSNはFMSを実現するためのネットワーク環境の提供を目的とし、特に、不特定多数の船舶とのデータ交換を均質に行える相互接続性の確保を目的としている。FMSNではネットワーク環境の構築だけでなく、同時にFMSN上で広く使われるサービスについても標準として提供する。

FMSNはFMSの実現と合わせて、FMSNを利用したポート・ステート・コントロール(PSC)、船舶航行管理システム(VTS)等の副次的な利用も視野に入れており、最終的にはFMSNでの船陸間一体のEDIを実現することを目的としている。

 

FMSN-APIの機能要件

1] SITP(*3)及びLITP(*4)を実現するためのサーバソフトまたはAPIを用意する

ユーザは適当なサーバシステムにサーバソフトをインストールする。

JAVA言語のようなネットワーク上で動作するものが良いが、オーバヘッドを小さくするため、専用ソフトで対応する。

*3:Ship Information Technology Platform

*4:Land Information Technology Platform

2] クライアントはサーバソフトにマッチしたAPIを使ってサービスを受ける

伝送時間を多少犠牲にしてもJAVA言語等を使用したサービスソフトをSITPサーバ(Webサーバ)からダウンロードして運用する方式も考慮する。

3] 舶搭載システム(監視・制御システム等)からのデータ更新のためのAPIを用意する効率の良い標準的なシステムを採用する(IEC標準プロトコル、データ定義)

4] データディレクトリー(データ定義)を用意する

FMSN上で取扱うデータについてはデータ群、サブデータ群、個別データまでのディレクトリーの定義に基づくグループ化を行い、クラス毎にテンプレートを用意する。テンプレートはISO Webサーバ(舶用工業会等が運営するサーバ:仮称)よりダウンロードして使用することも考慮する。

 

3.4.2 FMSNの適用方法

1) 標準サービスの想定

FMSNの適用方法の検討のため、いくつかの標準サービスを想定し、その運用シナリオにより適用方法を検討した。標準的サービスとしては以下のものを想定した。

1] FMS標準サービス

 

 

 

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