3.2.3 まとめ
歯面耐久試験の結果より、歯面が損傷する歯面接触応力は1908〜1946(MPa)であることがわかった。これにより、面圧強度計算に用いる許容接触応力は、歯面硬度などのばらつきを考慮し、1800(MPa)を用いることにする。
3.3 コニカルギヤの曲げ強度の検討
3.3.1 曲げ応力測定試験
循環側歯車(ギヤ)の歯元に歪みゲージを貼付し、装置にかけられる最大トルクT=3491.2(N・m)が作用したときの歯元曲げ応力を、歯車を回転させて角度で2°おきに測定した。この歯元曲げ応力測定結果を図4に示す。
歯元曲げ応力測定結果より、最大曲げ応力は225(MPa)であり、最大応力発生位置は歯幅中央より大端側12mmの位置であることがわかった。このことは、静的歯当たり中心が大端側に約15mmの位置にあるためによる。
3.3.2 有限要素法(FEM)による曲げ応力解析
3次元有限要素法により、トルクT=3491.2(N・m)が作用した場合の循環側歯車(ギヤ)の歯元曲げ応力解析を行った。メッシュモデルは2歯モデルとしている。なお、解析はピッチ点、歯先付近および歯元付近でかみあっている場合の3点について行った。
有限要素法を用いた解析結果を図5に示す。また、この時の歯元曲げ応力の分布を図6に示す。