舶用ボイラ用バーナの高性能化の調査研究
ボルカノ株式会社
1. 調査研究の目的
舶用のボイラ・バーナを取り巻く環境は大変に厳しく、また、低O2、低NOx、低ばいじん、低コストなどの環境要因が互いにトレードオフの関係にあって、対応の技術開発はここ十年以上にわたって停滞気味である。
しかし、IMOの関係もあって、コスト低減と省エネルギーと大気汚染防止の要請に応えることは急務である。
これらの要請に応える技術開発、すなわちトレードオフ関係の要因をどこから解きほぐすかが開発の要点になる。本研究では、舶用ボイラの燃料低質化、産業用ボイラ用バーナ等の進んだ低NOx技術、さらにはガスタービン燃焼器、家庭用給湯器用バーナ等の超小型の短炎化技術なども視野にいれて、燃焼の基本から見直し、従来にない小型で高性能の舶用ボイラ用バーナの実用性を調査する。
2. 実施経過
2.1 実施項目
本調査研究では、以下の項目について実施した。
(1) 最新陸用低NOxバーナの性能把握に関する調査・解析
陸上用で使用されているバーナ構造・性能等を調査し、解析して、その結果を次の試験バーナの設計に反映させた。
(2) 舶用ボイラ用試験バーナの設計および試作
前項の調査、解析結果をふまえて、燃焼用空気の流れを考慮しながら、スワラ、エアレジスタ等を設計・試作した。また、低NOx用の噴霧分割アトマイザを設計・試作した。
(3) 舶用ボイラ用試験バーナの燃焼テスト・解析
上記モデルの燃焼テストを実施し、短炎化、低NOx、低ばいじん、低質燃料の使用、低O2燃焼について、その結果の実用性を確認した。
2.2 実施期間
1] 開始 平成11年4月1日
2] 終了 平成12年2月15日
2.3 実施場所
ボルカノ株式会杜 本杜および三田工場