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低膨張材料によるLNG船用火災安全対策型

バタフライ弁の調査研究

 

株式会社 ササクラ

 

1. 調査研究の目的

LNG船用のバタフライ弁は、火災安全対策のため、メタルシールにおいて高いシール性能が要求されている。これを満足する低温用バタフライ弁は、従来から海外メーカの独占状態となっている。当杜が開発した低温弁の熱感応形ソフト(テフロン)シールは、ゼロリークを保証可能な優れたシール性能を有するが、価格競争力の点からはメタルシールを採用した方が有利な状況である。このため当杜でもメタルシール開発を進めてきたが、先行特許等から限られたシール機構において、究極の目標であるゼロリーク性能を達成することが困難な状況にある。しかしLNG船用弁の市場に参入するためには、海外メーカより優れたシール性能を備えることで差別化を図ることが必要条件である。本研究では、低膨張材料によって得られる当社低温弁ソフトシールと同様の熱感応性能を備えたシール機構、すなわち今後LNG船市場参入において予想される厳しい弁座漏洩試験許容値の規制に十分満足できる低膨張材弁体及びシールを採用した高性能メタルシール低温用バタフライ弁の実用化の可能性を調査する。

 

2. 実施経過

2.1 実施項目

本調査研究では、以下の項目について実施した。

1] 低膨張材料によるシール機構の設計

2] 低膨張材料の鋳造技術の調査

3] 低膨張材弁体とシールの製作

4] 低膨張材シール機構の性能試験

5] FEMによるシール機構解析

2.2 実施期間

開始:平成11年4月1日

終了:平成12年2月15日

2.3 実施場所

実施場所:株式会杜 ササクラ 本社及び歌島工場

 

3. 実施内容

3.1 低膨張材料によるシール機構の設計

低膨張材料による高性能シール機構設計に当り、継続して実施している各種シール性能試験成績を比較検討して次のような結論を得た。

 

 

 

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