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2.6 日本周辺海域航行液化ガスタンカーの状況

(1) 動静

表2.6-1は、日本周辺海域を航行した液化ガスタンカー(呼称:液化ガスタンカー)の航海数を、仕出港(O:PortofOrigin)及び仕向港(D:Port of Destination)のゾーン別に集計したものであり、表2.6-2はLNG船について、表2.6-3はLPG船について同様にゾーン別に集計したものであり、液化ガスタンカーの仕出港及び仕向港のゾーン別割合(2.3(1)参照)の特徴は次のとおりである。

液化ガスタンカーは、日本の内水内諸港間航行を除く各ゾーン間の航行としては、日本の諸港間の航海数の割合が約6%(タンカー約14%)、日本の諸港と外国の諸港との間の航海数が約32%(タンカー約20%)、日本の諸港に寄港した船舶の航海数の割合は約38%(タンカー約34%)を占めており、タンカーと比較して日本の諸港間の航行が少なく、日本の諸港と外国の話港との間の航海数が多くなっている。全体としては、日本の諸港を仕向港又は仕出港とする割合がタンカーより大きい。日本を除く極東ゾーン(2.3(1)参照)の諸港と日本の諸港との間の航海数は約5%(タンカー約12%)であり、日本を除く極東ゾーンと日本以外の諸港との航海数は約21%(タンカー約37%)で、両者を合わせると約26%(タンカー約49%)となり、タンカーと比較して極東ゾーンの諸港の割合が小さい。一方、東南アジアゾーン(2.3(1)参照)の諸港はその占める割合がタンカーの場合より特に大きくなり、日本の諸港との航海数が約17%(タンカー約3%)、日本以外の諸港との航海数が約7%(タンカー約5%)で、両者を合わせると約24%(タンカー約8%)を占めている。

アラビア湾を仕向港又は仕出港とする航海数の割合は、タンカーでは約5%であるが、液化ガスタンカーでは日本の諸港との間の航海数が約6%、日本以外の諸港との間の航海数が約2%で、両者を合わせると約8%を占めている。

 

LNG船については、日本の諸港間の航海数の割合が約1%と特に小さく、日本の諸港と外国の諸港との間の航海数が約40%で、特に日本の諸港と東南アジアゾーンの諸港との間の航海数は約30%と大きな割合を占めている。日本の諸港と日本を除く極東ゾーンの諸港との間の航行はみられない。

アラビア湾を仕向港又は仕出港とする航海数の割合は、日本の諸港との間の航海数は約4%であるが、日本以外の諸港との間の航行はほとんどみられない。

オーストラリアを仕向港又は仕出港とする航海数の割合は、日本の諸港との間の航海数は約5%であり、全船舶、貨物船の場合の約1%、タンカーの場合の0.2%と比較して特に大きい。

 

LPG船については、アラビア湾の諸港と日本の諸港との間の航海数は約8%、アラビア湾の諸港と日本以外の諸港との間の航海数は約3%で、両者を合わせると約11%を占めており、他の船種と比較してその割合が大きい。

 

 

 

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