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(3) 船籍/船齢構成

1] 航海数からみた船籍/船齢構成

タンカー(ケミカルタンカーを含む。)の航海数(26,292航海)について、船籍国と船齢の内訳を、100航海以上あった船籍国を航海数の多い順に抜粋し表2.5-4に示し、船齢と航海数の関係を図2.5-4に示す。船籍国は第二船籍国を含め全部で55カ国(添付資料10参照)に及ぶが、100航海以上あった船籍国は20カ国であった。

船籍別でみると、代表的便宜置籍国のパナマが1位で全タンカー航海数の40.2%と全船舶の場合の32.9%よりさらに大きな割合を占めており、リベリアが4位で8.1%を占めている。ゾーン別で航海数の割合の大きい日本及び極東ゾーン(2.3(1)参照)の諸国については、日本9.7%、韓国9.0%、中国3.7%及びロシア2.6%であり、これら4カ国を船籍とする航海数は合計で6,569航海で全体の25.0%を占めるにすぎないが、全船舶の項でも述べたとおり、日本及び韓国ではパナマ籍船等便宜置籍船を多用しており、実際には両国が関係しているタンカーの航行がかなりあるものと推測される(2.2.5(2)参照)。タンカーにおける中国籍及びロシア籍船舶の占める割合は、全船舶の場合と比較して小さい。

船齢でみると、船齢20年未満のタンカーの航海数は23,558航海(10年未満14,645航海)であり、全タンカ航海数の89.6%(10年未満55.7%)を占めている。船齢20年以上のタンカーの航海数は2,695航海(30年以上28航海)であり、全タンカー航海数の10.3%(30年以上0.1%)である。

平均船齢でみると、タンカー全体で10.0年と全船舶の場合の平均船齢12.7年(表2.3-10参照)より2.7年若い。船籍別では、日本8.8年、韓国9.0年、中国9.6年及びロシア15.6年であり、ロシアを船籍とするタンカーの日本周辺海域の航海数は少ないが、船齢20年以上が約30%と他の船籍と比較して高船齢となっている。また、米国籍タンカーの平均船齢は20.0年であり高船齢が目立っている。

 

 

 

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