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演奏曲目解説

 

歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲 −ロッシーニ−

この歌劇は、ロッシーニが24歳の時に書いた作品で、かれの歌劇作品の中でも最も充実した内容をもった最大傑作です。歌劇は、スペインのセヴィリアという街の愉快な床屋さんが、伯爵と街の娘の結婚をとりもつ喜劇で、開幕前に演奏されるこの序曲は、ロッシーニの得意とするオーケストレーションの効果が、いきいきとした表情をそえる名曲で、しばしば演奏されます。

 

ピアノ協奏曲 イ短調 作品16 −グリーグ−

グリーグはノルウェーのベルゲンで生まれ幼少の頃よりピアニストであった母から音楽教育を受けて才能をあらわしていました。15歳のとき人のすすめによりライプチヒの音楽院に入学し、19歳で卒業してからは作曲家として、またピアニストとして活躍しますが20歳の春にデンマークの首都コペンハーゲンに行き、ここでスカンディナビア楽派の先導者ニールズ・ガーテと知り合い、大きな影響を受けました。

グリーグの作品はあらゆる分野にわたっていますが、その器楽曲は有名で、とくに秀れた歌手であったニーナ夫人の助力で作られたたくさんの歌曲は評価高いものです。

今日演奏されるこの曲は、第1楽章 アレグロ・モルト・モデラート イ短調

第2楽章 アダージョ ニ長調

第3楽章 アレグロ・モデラート・モルト・マルカート イ短調

で始まり、いろいろ展開、再現、転調の後アンダンテ・マエヌトーソで壮大に終ります。

 

交響曲第9番ホ短調「新世界より」 −ドヴォルザーク−

一般的な人気という点で、ヴェートーベンの「第5」と肩をならべるのは、おそらくこの「新世界」でしょう。

1892年、すでに地位も名誉も確立した51歳のドヴォルザークは、渡米し、ニューヨーク国民音楽院の初代院長となりました。この3年間の渡米生活のあいだに、彼は名作を続々と生み出しました。「チェロ協奏曲」、弦楽四重奏曲「アメリカ」、そしてこの「新世界」もそのときの作品です。

「新世界」とは、当時のアメリカ新大陸の別称ですが、この交響曲はアメリカ大陸の風物を描いた、単なる標題音楽と考えない方がよいでしょう。たしかに、この曲のなかにはアメリカの古い民謡や、黒人霊歌の旋律などがつかわれていますが、それは作曲するための素材として用いられたのであり、作曲者自身も「わたしは、こうした旋律の精神を生かして、国民的なものを書こうとしただけなのである」といっています。

作曲は1893年で、翌年ニューヨークで初演されました。

第1楽章 アダージョ アレグロ・モルト

第2楽章 ラルゴ

第3楽章 スケルツォ、モルト・ヴィヴァーチェ

第4楽章 アレグロ・コン・フォコ

どの楽章もとても民族的色彩が強烈ですが、特に第2楽章の「ラルゴ」は有名です。哀愁のこもった美しい主題の旋律は「家路」という題で、独唱、合唱曲にもなっています。この交響曲は望郷の念にかられたドヴォルザークが、新大陸から故国ボヘミア(チェコ)宛に出した、少々アメリカの土のかおりのする「音の手紙」とでも思えばよいでしょう。

 

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