9. 観察路づくり
間伐材の積極的な活用法としては次章に述べる椎茸栽培や炭焼きなどがありますが、ここでは里山での作業の一貫として間伐材を利用した簡単な山道の補修方法を紹介します。
管理を手掛けることになった里山は借りている場所とはいえ、四季を通して何度も通い、つきあうことになる場所です。また市民による管理活動の場合一度にたくさんの人が訪れるため、元々あった山道の損傷も心配されますし、たくさんの人が動きやすいようにしっかりとした道が必要にもなります。
こうした作業を通じて間伐材の扱いに慣れれば、管理作業地の中にベンチを作ったり、小川に橋をかけたりといった作業にチャレンジするのも楽しみです。
(1) 杭と横木を用意する。
直径7〜8cm前後の間伐材を杭用に50cm、横木用に100cmに玉切りし、必要数を用意。
杭用はナタで先端を尖らせておく。
(2) 階段にする場所を整地。
予定した斜面の階段の幅毎に横木を仮に置き、それを目安にしながら、平らにならしていく。
(3) 杭を打つ。
横木が動かないように、その下側・左右に杭を打ち込む。杭は通行の邪魔にならないように、しっかりと打ち込む。
(4) 仕上げ
横木が動かないようにしっかりと踏み固めておく。
横木が浮くようなら、上側左右にもう一本ずつ杭を打ってもよいが、足を引っ掛けないように、横木より低く打ち込むか、出ている部分をノコギリで切り取っておく。