(4) 管理活動のタイム・スケジュールの考え方
実際に市民の参加を得て行った、これまでの作業実績からみると、負担を感じさせず、しかも興味の持続する時間は、小・中学生で2時間、成人では3時間程度が適当のようです。もちろん個人差があって、この時間では物足りない人も少なくないのですが、作業のほかに里山の観察をしたり、レクリエーション的な時間も取るなど、余裕と魅力のある活動を考慮すると、やはり、作業時間はこの程度にしておくのがよいでしょう。
1時間の作業ごとに20分程度の休憩、または1時間の昼食時間を挟むのが基本ですが、寒い季節には休憩時間が長いと身体が冷えるので、早めに作業の再開を望む声も聞かれます。良い気候の時には昼食時間を十分に取り、食後に里山の観察会を開いたり、自由に散策を楽しむこともできます。
※いずれにしても、里山の管理活動に参加する市民は、なかなか知識欲が旺盛なので、前もって指導内容を準備しておくとともに、現地での観察対象についてもある程度、目ぼしをつけておくことが必要です。
■タイムスケジュールの実例
・AM09:00 集合
・AM09:30 里山及び作業説明
・AM10:00 下草刈り
・AM10:45 休憩
・AM11:00 下草刈り
・PM12:00 休憩・昼食・午後の作業説明
・PM13:00 下刈り(午前中に刈った場所で)
・PM14:00 休憩
・PM14:15 後片付け(刈った灌木等をまとめる)
・PM15:00 終了・次回の説明・解散
(5) 作業グループの構成
小・中学生は別としても、16才程度以上の年令では、作業能力にそれほど大きな違いはありません。特に60才以上の年令層になると、体力的に無理なようにみられがちですが、70才の人でも同様に作業することができ、熱心に取り組むだけに作業実績は、若年層を上回るほどです。