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ここを受皿にして教育活動や市民の生涯学習活動に寄与することも、浮野の里に与えられた使命である。

体験活動のなかでこの豊かな地域資源を上手に活用するためには、地域資源を深く知り尽くしていることが望ましく、その最前線にいる葦の会が、体験プログラムを企画し、体験のノウハウを提供していく。

 

(1) 体験プログラムの例

・稲作体験…田起こし、田植え、草刈り、収穫、ハサ掛け、精米までの一貫した体験。短期的には、このなかから選択した部分体験。

・畑作体験…起耕、堆肥まき、植え付け、草取り、収穫までの一貫した体験。短期的には、このなかから選択した部分体験。

・炭焼き体験…クヌギ材を用いて。

・ビオトープづくり…消滅しかかった田堀を対象に、水辺環境を再生。

・生きもの観察…昆虫や水棲生物などの捕獲と観察。

・植物観察…湿地、畦畔草地、屋敷林、クヌギ並木などを対象に。

・歴史体験…石仏を巡りながら、文化資源、旧家を探訪。

・うどん、そば打ち体験…課題として地元産の小麦、ソバの栽培。

・手づくり体験…ワラ細工、竹細工、アシ細工(創出)、郷土食づくりなど。

 

(2) インストラクターの確保と養成

地域の農業経験者、名人、熟練者、研究家などに指導者登録してもらう。また、それぞれの分野の指導者層をある程度厚くしておくため、不足している分野のカバーや人材の将来的な変動を想定して、とくに若手の指導者を養成しておく。

 

2) イベントの企画・運営

 

今の浮野の里は、「あやめ祭り」というイベントで活気づいている。イベントとは人との交わりであり、地域を活性化する鍵となる部分も多い。今後は葦の会の体力と相談しながら新たなイベントを打ち上げることは、浮野の里の魅力を広くアピールしていくためにも意義が高い。さらに外部支援者と連携することで企画の幅も広げられ、協力関係がより具体的にもなるだろう。

【イベントの例】

・収穫祭…果実、野菜、米など、豊富な素材を生かして。

・新そば祭り…地元産のそば栽培が軌道に乗ったら。

 

 

 

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