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南九州三県広域観光共同宣言

 

今、まさに、新世紀−二十一世紀を迎え、人々は「ゆとり」と「うるおい」の感じられる生活を求めております。

また、二十一世紀は、世界的な大交流の時代の到来が予想され、国際観光交流の役割もますます増大するものと考えられます。

南九州は、雄大な山々や美しい海岸線などの豊かな大自然をはじめ、遠く神話の時代から現代に至る多様な歴史、永い時間を経て培われた伝統の技と美、自然の恵みを生かした食文化など、南国の息吹に育まれた多くの魅力に満ちあふれております。

私たちは、先に九州七県共同で策定した外客来訪促進計画の積極的な推進などを通じて、このような南九州の観光の魅力を広く国内外に情報発信するとともに、これらの豊かな観光資源を活かした体験型観光の振興や国際コンベンション・リゾートづくりを推進し、さらには南九州を訪れるすべての人々が心から満足していただけるようなハード、ソフト、ハート各方面からの「おもてなしの心」あふれる受入体制の充実に努めてまいります。

本日の会議において、南九州三県がこうした決意を相互に確認し合うとともに、これまで以上に連携を密にしながら、南九州広域観光の推進に積極的に取り組んでいくことをここに宣言いたします。

 

西暦二〇〇一年二月二日

 

鹿児島県知事 須賀龍郎

熊本県知事 潮谷義子

宮崎県知事 松形祐堯

 

記者会見

 

記者会見は全体会議の終了後、須賀龍郎鹿児島県知事、松形祐堯宮崎県知事、黒田武一郎熊本県副知事がそろって出席し、記者の質問に答える形で進められました。

会見は、まず須賀鹿児島県知事が今回の会議の概況報告を行ったあと、記者から広域観光の連携の具体的方策についてとくに質問が集中したほか、フォローアップの体制づくり、今後の新幹線を利用した取り組み方についても関心が寄せられました。

これに対し、須賀知事は「3県の広域連携はすでに連絡協議会が設けられているほか、県議会での観光振興議員連盟も結成されており、今後さらに深めていく」意向が示されました。松形知事も「サミットへの立候補を通じ、すでに三県はそろって取り組んできた」実績を強調するとともに「今後は面としての観光形成に努力を傾けたい」との考えが述べられました。

また、フォローアップの具体的な質問については「大手のエージェントが今秋ぐらいから具体的なアクションをおこす」発言があったことを紹介するほか、航空会社や鉄道関係との連携でも前向きな意向が示されたという。一方、新幹線の開通による観光のあり方に関しては、松形知事が「日豊本線の高速化について検討している」と説明、須賀鹿児島県知事は「受け入れ体制をつくっていかなければならないが、三県が協力して新幹線の利用ないしは空港の利用にも取り組んでいく」考えを示しました。また、黒田副知事は「地元の観光関係者もこうした観点で動いているので、県としても柔軟に対応していく」方針を述べられました。

 

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記者の質問に答える三県の知事・副知事

 

 

 

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