2] Under 5 clinic projectについて
Under 5 clinic projectとは、政府が推奨している5歳未満の乳幼児を対象としたプロジェクトのことで、8つの機軸を持っている。プロジェクトは分かりやすく傘の絵に喩えられ、それぞれのRHUやBHSに貼り出されていた。そこで働くスタッフ達はこのプロジェクトの意義を良く理解しており、すばらしい情熱で実践していた。
以下、8つの機軸について、RHUで見た実施の様子も併せて簡単に述べる。
1) CARI:Control of Acute Respiratory Infection
JICA寄贈によるネブライザー等を用いて治療を行っていた。
2) CDD:Control of Diarrhea Disease
簡単に作れる経口栄養液による脱水防止。
3) Family Planning
ピル、注射、IUD、コンドームを用いていた。ここではピルが頻用されていた。
4) Nutrition
5) Growth Monitoring
子供の体重測定を行い母子手帳にプロットしていた。これを元に的確な対処が行われている。RHUではカルテのように詳細を記したものは保管していないようであったが、名前等は管理していた。
6) Immunization
月に1回「予防接種日」が決めてある。BCG、ポリオ、麻疹、HBV等であった。
7) Breast Feeding
最低4ヶ月間の母乳授乳を薦める。母子間の愛情を育むと同時に、授乳による排卵抑制の効果がある。
8) Anemia Detection
子供のヘモグロビン値の測定を行っていた。試験管に患者血液・HCL・蒸留水を入れ、色見本と同じ濃さになった時の値をヘモグロビン値とするものであった(初めて見る測定方法に、参加者は皆かなり熱心になっていた)。
RHU訪問の後、二つのグループに分かれて別々の地域を訪問した。夜に互いの経験を報告しあった。
(2) Maturanoc訪問
1] MaturanocのBHSについて
2] ボティカビンヒ訪問
3] 民家訪問
1] MaturanocのBarangay Health Station (BHS)について
MaturanocのBarangay Health Station (BHS)はMidwife1人、Public Health Worker (PHW) 10人(待機中の人を含め)で構成されており、4,516人の村人をカバーしていた。現在の妊婦は10人であった。