井戸はトイレから何メートル離す、という決まりがあるらしく、昔からあるトイレの近くの井戸は、現在は飲用としては使われてないということだった。昔の井戸の水を実際に飲んでみると濁っていて泥臭い味がした。現在では、SKGKの近くに手押しポンプ式の清潔な水の出る井戸があり、そこから飲料水をとっていた。
<考察>
SKGKの子供たちは、マニラ市内フィールド視察で出会った子供たちよりもおとなしかったように思えた。これはマニラ市内の子供たちは子供慣れしていて、SKGKの子供たちのところに行く訪問者は少ないだとか。また、マニラの母親は忙しくて子供の相手をできないために、子供たちが愛情に飢えているのではないかと考えられる(もちろん憶測の範囲ではあるが)。
またSKGKの子供たちの服装や爪などはきれいだったのでSKGKの地区の方が裕福であるとか、また、SKGKの活動のおかげでこのように豊かになったのではないかと考えられる。 (清水)
<考察>
古い井戸の水を飲んでみて、改めて安全な水の供給の大切さを実感した。トイレ作りにしても、清潔の概念の教育というところから始めなければ定着しないので難しいと思った。 (目原)
総括
私たちJICA班は、フィリピンヘ出発する前に、JICAのプロジェクトがどのように評価されているのか、見てこようという目標を立て、研修に臨んだ。
しかし、実際にフィリピンに到着し、事務局を訪れて話を聞いたり、プロジェクトを実施している現場を見たりしているうちに、プロジェクトを評価するということがとても難しいということに気が付いた。その理由を以下に挙げてみた。
・対象地域により条件が非常に多様であり、以前成功したプロジェクトの例を、そのまま次の対象地域でのプロジェクトに当てはめることが難しい。
・政治的に不安定な国や地域が多いため、政治的情勢の変化により臨機応変にプロジェクト自体を変えたり、最悪の場合撤退したりしなければならないこともある。
・金額、規模によりプロジェクトの内容が全く異なってくる。