3月10日(金) ―午前
○本日のスケジュール・内容
WHO訪問
Mr. Wu Guogao:External Relations Officer
WHOの概況
WHOはUNESCOやINFなどのような専門化された機関であり、独自のconstitutionを持っている。6つの地域に分かれて活動している。日本が属するのは、WPRO(western pacific regional office:西太平洋地域事務局)で、他にはオーストラリア、カンボジア、中国、マレーシア、フィリピン、ニュージーランド、韓国、太平洋の島々が含まれる。1999年からWPROの事務局長は、日本人の尾身茂先生になり、“Let's get the job done together.”をキーワードにして、作戦を展開している。
今までの業績から得たこと
地域によって様々な疾患があり、それらが制圧できない背景も様々である。マラリア、TBの撲滅作戦を進めるに当たって、その地方の特徴を掴み、そこにあう方法でアプローチしていくことは、そのプロジェクトを成功させる上でとても大事なことであった。また、health systemをつくることはどの病気をコントロールするにも大切なことで、それはsustainableなものでなくてはならなかった。
Dr. H. Oshitani:Medical Officeer, Communicable Disease Surveillance and Response
今まで問題になった感染症としては、97年にインフルエンザA(1−15N1)、98年には心筋炎や脳炎の原因となるエンテロウィルスがマレーシアで流行、99年にはニッパウィルスがマレーシア、シンガポールで流行した。コレラ、デング熱は毎年流行している。
これからの問題は、人畜共通感染症をどのように制圧していくかということである。
制圧していく方法としては、1. サーベイランス、2. outbreak response 3. information exchangeの3本柱を中心にやっている。しかし問題点として、1. 正確に調査しにくい、2. 調査するために犠牲が出る、3. 研究所の限界、などがある。
また、近年輸入感染症が問題となっているので、国連非加盟国でも要請があれば何らかの形で調査、対策をするようになりつつある。