3月7日(火)
○本日のスケジュール・内容
国立国際医療センターにて
9:30〜9:40 開会挨拶
国際保健協力フィールドワークフェローシップ企画委員長・国際医療福祉大学 学長 大谷藤郎 先生
国際の意味するところは、親善と交流International Standardを学ぶことである。日本人は交流が欠けている。
日本人は一つのMovementがおこると、それに流され、自分の考えで行動する人が少ない。しかし、医療従事者は“社会的観念”を学び、自分で思考し実行することが求められると考え、過去に冬期大学を設立した。これが今回で第6回を数えるフェローシップヘとつながっている。国内の医学生同士、また、フィリピンの医学生、医師との交流を深めてきてほしい。
[大谷先生はこの“社会的観念”をもち、International Standardを学ぶ重要性を示すためにハンセン病に対する日本の取り組みを挙げられた。]
⇒日本のハンセン病への取り組みを考え、正しかったかを考察する。
日本には過去らい予防法が存在し、完全終生隔離を行った。これは人格をおとしめる行為である。そのため、日本の患者は今なお差別を感じ、心に重荷を負っている。日本に比べフィリピンは低予算だが、患者をおとしめるような杜会的な処置を行わなかった。途上国だからとその国の疾病対策を軽んずる行為は誤りである。ハンセン病対策を世界に学んでおれば、らい予防法をより早く撤廃することが可能であったろう。
総括→世界に学び、社会的観念を持った学生となってほしい。
9:40〜9:50 来賓挨拶
国立国際医療センター 総長 鴨下重彦 先生
・我が国の国際交流、協力、医療を考える武器つまり、技術、知識を身につけてきてほしい。
・国際医療センターは厚生省直轄のNational Centerであり、エイズ対策の研究所もある。今後見学に是非来てほしい。
9:50〜10:30 「日本の国際協力の現状」
国際協力事業団医療協力部医療協力第一課 課長 橋爪章 先生
・国際医療協力において、現場で仕事をするのは国際保健ではなく地域保健である。
・相手を助けようとするときの一番安易な方法はお金をあげることである。例えば貧困で、病気に苦しむ友人にお金をあげたとしても、当座の生活費となり、すぐに消えてしまう。お金をあげることは自己満足につながるので、なんらかの工夫をすることが必要である。