比較的低温で使用される圧縮機用材料及び、ケーシング等主要構造部に使用される材料の候補材について、素材及び塗装の塩水噴霧試験を実施した。
2) 試験方法
2.1) 供試材
塩水噴霧試験の供試材を表3.3.1-2に示す。
2.2) 試験条件
試験条件はJISZ2371に準拠した。
・試験温度 35℃
・NaCl水溶液濃度 5%
・試験期間 90日
3) 試験結果
圧縮機材料及び、ケーシング等主要構造部に使用される材料対象に、90日間の塩水噴霧試験を行い、次の結果を得た。
(各供試材の90日塩水噴霧試験後の外観写真を図3.3.1-4、5に示す。)
・Custom450、SUS630、SCS24、SUS410、FV535、6Al-4V-Tiについては、良好な耐食性が得られた。
・SUS403については減肉量が多く、孔食が多数発生していた。
・FCD400、SC410、S25Cについては耐食性が劣り、塗装が必要と考えられる。
・塗装について、耐塩塗装、耐熱塗装は塩水噴霧試験90日後に塗膜の腐食進行により剥離が発生し、耐食・耐熱塗装、耐食塗装については、塗膜の剥離は認められず、良好な耐食性を示した。
これらの結果を反映して陸上運転試験機を製作し、試験を行なう予定である。