(2) 演目解説
1] 古くから、高森阿蘇神社に伝えられていた神楽は長い間中断していたが、昭和51年6月地元青年らで復活し、活動が盛んになってきた。舞楽は高千穂神楽の系統で、出雲系、伊勢系も混じっている。神おろし、鎮守、四方割、柴引きなど33座の神楽。服装は、素襖・烏帽子、扇と鈴を持つ舞から太刀、御幣、鉢巻、神面を用いる優雅端正な舞から勇壮な舞へ移る。阿蘇家は、千年余の命脈を誇る、日本の伝統的家系であります。それだけに、国指定無形文化財の伝承行事が、数多く残されております。活火山を有する阿蘇地方は、自然災害も多く、神楽の舞は、大地の怒りを鎮め、豊かな実りを願い感謝する、人間と自然の有り様を表現したものです。
2] 「御神体」の舞、別名国海(クニウミ)の舞、酒こしの舞ともいわれる。イザナギの命とイザナミの命が夫婦仲良く円満にどぶろく酒を作り飲みかわしながら楽しまれることになる。観客を巻き込むユニークさをもつ神楽。
3] 古くから、高森阿蘇神社の風祭りなどの神事に使われ、日照りの時は山上で打ち鳴らされ、雨乞い太鼓として伝えられてきたが、風鎮祭に用いられるようになり風鎮太鼓と呼ばれだした。