本人は余り気が進まなかったようですが、行かないのも悪いかと思って同行しました。
ちょっとした料理屋みたいなところでしたが、「どうですか東京ほどではなくてもなかなかうまいでしょう。」「地酒はどうですか。」「そうそう、こちらの方言で、こういうのは、こんな意味ですよ。」「はじめは分からないかもしれませんね。」など、次第に話しがはずみ、本人も段々気が楽になってきて、楽しく一夜を過ごすことができました。今日は二度目の歓迎会ということにして、皆で会計しますから、今日のところは副所長はいいですよといわれ、それじゃご馳走になるよといって別れました。
翌日、職場で昨晩の職員たちに、昨日はどうも、今度は私がおごるから付き合ってくれないかなどの話しになり、挙に垣根がとれたという感じになりました。丁度、妻が職場の人たちにあげてくれと、東京のお菓子を送ってきたのを分けたりして、より人間関係も円滑になったという印象がありました。
時には、自分でもちょっとその地方の方言を使ってみたりして、笑われたり、そこでの生活にも溶け込んできて、すっかり元気を取り戻しました。
所長も部下から聞いて、「自分も体調が悪くて気が付かず、すまなかったね」ともいってくれて、本人もすっかり恐縮し、その後2年間の勤務の後、東京へ戻る時には、本当に楽しい2年間だったと皆に感謝して戻っていきました。