それだけに、自分も辛く、周囲からみても不調だと分かっても、貢任感が強いだけになかなか休む決心がつきません。
家族や医師が勧めてもなかなか承知しないことが多いのです。しかし一方で、この事例のように退職願いを書いてみたり、また仕事のことと精神的不調の板挟みになって、益々うつ状態がひどくなり、自殺に至る例さえあります。
説得が難しいことがよくありますが、ここで学閥のことなどを持ち出すつもりはありませんが、どうも、自分の出身校の先輩などの説得が効を奏することがよくあるように思います。もちろん、常日ごろ、信頼している上司ならということもあるでしょう。人間的な絆というのはどこでも切っても切れないものでもあるようです。
ただし、本人を説得する時に、一応は医師の意見を聞いて、また、結果的に本人を追いつめるような形にならないよう配慮することも大切です。
【参考】
第2巻 3 ストレス過重で何が起こるか